郷土愛と三里塚

僕が三里塚を知ったのは、中学生のころに、宗田理"ぼくらの南の島戦争"という小説を読んだことがきっかけだ。
ぼくらの七日間戦争”の続編で七日間戦争は知っている人も多いと思う。

南の島に旅行に行った主人公(中学生)たちが島の住民とともにその島をリゾート開発しようとする建設会社と戦争をする話だ。
そこから、蜂の巣闘争や三里塚闘争などについて調べるようになった。スマホもパソコンも持ってなかった僕は、図書館でパソコンを借りて各建設反対運動の歴史とかをゆるーく調べていた記憶がある。

当時、田舎の父親の実家で療養していた僕は田舎の人たちの郷土愛を感じた。氏社は神主の居ない小さな神社だったが、いつ行っても綺麗に清掃されている。
そんな故郷を「じゃあダム(空港)を建設するで出ていってください」なんて言われても、いくら金を積まれても嫌だし出ていかないだろう。お金をいくら積んでも一度割れた茶碗のように二度と故郷は元には戻らないのだから。

そして、当時の僕は三里塚や蜂の巣の運動を利己主義者、金儲け主義者から故郷を守るための運動だと見たわけだ。いまでもそう思っている。
都市に住んでる人たちが使うものなら都市に作るべきだろう。

行政代執行による土地収用もおかしくて、その土地に住んでる人がだめだと言ったらだめなのだ。

 

一年ほど前に福岡天神で石木ダム建設反対の運動をされている方がいた。
忘れていた、郷土愛というものを思い出させてくれた。